アナグラのshinです。
ザラメ付きのカステラを初めて食べた時、玉子の風味もさることながら唇に感じるふんわりとした生地の感触。 そして口の中でしっとりと解れていく食感とザラメの歯ざわりのコントラストで一気に“カステラ好き”になってしまったことを今でも覚えています。
中学生くらいの頃、普段なんとも思っていなかった異性が文化祭とかの学校行事でおめかしした姿が魅力的に見える“ギャップ萌え”で心を奪われてしまい、その後いつも通りの姿を目にしても以前より魅力的に見え続ける魔法と同じです。
その魔法がいまだに解けません。 ……もちろんカステラの事です。
そんな“ザラメ付きのカステラ”を食べるたびに「もっとザラメを散りばめたカステラを食べてみたい」と思う事がしばしばあります。
そんな需要に対してローソンさんは「君が虫歯になるまでザラメをまぶすのをやめないッ!」という心意気があったかどうかは分かりませんが、引くほど(嬉)ザラメをまぶしたカステラを発売してくれました。
今回は“ザラメ付きカステラ”好きには中毒性が高い、ローソンの『シャリ食感かすていら』のレビューです。
ローソンの『シャリ食感かすていら』
値段は198円(税込)です。
カステラ一切れに対して豪華なパッケージに期待が高まります。
フタを開けると、びっしりとまぶされたザラメに驚きます。 見た目のインパクトが予想を振り切りました。
洞窟で内壁にびっしり『シャリ食感かすていら』が張り付いていたら「水晶の鉱脈を掘り当てた!」と勘違いしそうなくらいの鉱石感がありますし、ストーンマーケットの商品棚にむき出しで置いても違和感なさそうですね。
この原石、非常に甘い匂いを放っています。 早く食べないとびっしりアリが集り、そのアリを捕食する為にオオアリクイが現れ、そのオオアリクイを捕食するオオアリクイクイを呼び、そのオオアリクイクイを食べるオオアリクイクイクイが––(そして無限の彼方へ)
紙が付いているので剥がし忘れのないよう注意しましょう。 ちなみに紙をちぎって食べてみましたが、カステラの味がして美味しいけど食べれませんでした。
コーヒーや紅茶との相性が抜群
『シャリ食感かすていら』を一口食べた感想は、見た目から想像する甘さよりは控えめだなと感じました。 そうはいってもコンビニスイーツ界隈では甘さ強めなほうだとは思いますが–
生地は柔らかでしっとりした舌ざわりに豊かな玉子の風味で、どこを食べてもジャリっとしたザラメの歯ざわりとカラメルがアクセントとして楽しいカステラです。
試しにザラメとカラメルが付いていない生地だけの部分を食べてみましたが、玉子の風味が強く、ほのかな甘さなので、大量にまぶされたザラメとたっぷり染みたカラメルでも、美味しいカステラとして絶妙なバランスだと思いました。
とくにブラックコーヒーや紅茶(無糖)との相性は抜群です。
『シャリ食感かすていら』を一口食べます。 甘さを噛みしめたあとはいつものインスタントコーヒーが美味しく感じます。 ブラックコーヒーの苦みでカステラの甘さをキリっと絞める感じがクセになりますね。
カステラを食べたら、コーヒーが進むし、コーヒーを飲んだらカステラが進む無限ループです。
『シャリ食感かすていら』で試してみたい事
そのまま食べても美味しいローソンの『シャリ食感かすていら』ですが、少しブランデーをかけて大人のスイーツとして食べるのも美味しく食べれそうだなと思うと同時に「カステラで二日酔いしちゃったよ」なんてエキセントリックなセリフで周りを困惑させてみたかったです。
また、調理用バーナーでザラメをキャラメリゼしたらどんな変化があるのか試してみたいです。 もしカステラをバーナーで焼いても大丈夫なら、男女混合のキャンプで、デザートとしてカステラを炙って、意中の娘に差し出し心の距離を縮める。 そんなシチュエーションの妄想をする時にリアリティが出るな、と思いました。
おわりに
僕はザラメがあまり好きではありませんでした。
子供の頃、地元のお祭りの屋台で大きな袋に入った綿あめを食べたくて仕方がなかった僕は、なけなしのお小遣いをつかって夢にまでみた“巨大綿あめ”を手に入れました。
袋を開けると中にはぎっしりと綿あめが詰まっていて、入道雲を手に入れたと喜びました。
一口だけ食べて悦に入ったあと、この感動を長く、何度も味わいたくてすぐに袋を閉じ、大事に持ち帰った事が悲劇の始まりです。
その日は枕元に綿あめの袋を置いて眠りました。
次の日、袋を開けると入道雲を詰めたような綿あめは小指の先ほどの大きさになっており、絶望のなか涙が枯れるまで泣きました。
そして、僕は「きっと兄が食べたに違いない」と疑ったのです。 もちろん兄は濡れ衣を着せられ怒り、喧嘩になりましたが、6歳も年上の兄には腕っぷしではかなわず僕は打ちのめされます。
だいぶ長い間、兄を恨みました。 綿あめは空気に触れたり、気温によっては溶けて小さくしぼんでしまう事を知るまで恨みました。 もう恥ずかしくて死にたい。
綿あめはザラメから作られる事も同時に知りました。 そんな事があったせいで“ザラメ”は辛い思い出が蘇る引き金になってしまったのです。
その事をいまだに兄に謝れずにいます。 「兄貴、あのとき疑ってごめん。 仕返しで兄貴のお菓子ストックから頻繁にお菓子をくすねていたのは僕です。 麦チョコ買いすぎww とか思いながら盗ってました。 ごめんなさい」
僕は思うのです。 ザラメは綿にしないで、カステラにまぶすものだと–
綿あめに泣かされた事のある方は、ぜひローソンの『シャリ食感かすていら』を食べてみて下さい。 あの日の涙が笑顔に代わります。
ここまで記事をお読み頂き、ありがとうございました。
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