アナグラのshinです。
スマホやタブレット端末の普及で、パソコンを触った経験が学校の授業で数時間程度しかないという方が増えているそうですね。
しかし、社会へ出れば業務で使用する端末のほとんどはスマホやタブレットではなくパソコンなのが現状です。
パソコンに馴染みがない状態で、いきなりちゃきちゃき業務をこなせと言うのも無理な話ですよね。
この記事では、これから社会人としてパソコンを使った業務に携わる方へ向けて、Windowsパソコンの便利なショートカットキーや操作などが、実際に業務のどういった場面でどんな風に使われているか、例を挙げつつご紹介します。
『Alt+Tab』でウィンドウを瞬時に切り替え!
アクティブウィンドウ(選択中のウィンドウ)を切り替えるショートカットキーです。
Altキーを押しながらTabキーを1回押したらAltキーとTabキーから指を離します。 すると現在アクティブになっているウィンドウの直前にアクティブ状態だったウィンドウと切り替わります。
上の画像は、 PC画面を左右にウィンドウで2分割した状態の画像です。
右側のPowerPointのウィンドウが「 Alt+Tab 」キーを1回押す毎に切り替わっています。
この切り替えは、ウィンドウを最小化してあっても切り替えた時に元の位置に元の大きさで展開されます。
また、Altキーを押しながらTabキーを押したあと、Altキーは押しっぱなしにしておくと、ウィンドウの一覧が表示され、Tabキーを押すたびに複数のウィンドウのどれをアクティブにするか選択する事が出来ます。
職場によっては狭いオフィスを有効に活用する為か、4:3の17インチモニターで作業する事になるかもしれません。(4:3の17インチだとウィンドウで2分割くらいが作業する上でギリギリでした。 4分割だと1つ1つのウィンドウが小さすぎて逆に作業しにくかったです。)
『Alt+Tab』の使い方に慣れておけば、画面の狭いモニターでも効率よく作業が進みますし、16:9の24インチモニターだったとしても、役立つ場面は多いです。
Alt+Tabが必要になりがちなケース
このショートカットキーは職場では必須といっても過言ではない操作で、釈迦も達磨も猫も杓子も「Alt+Tab」のショートカットキーを使っています。
業務内容にもよりますが、パソコンでの作業では、多くのファイルを参照しながら、または参照した方が効率がいい状況が頻繁にあります。
例えば、メールの作成です。 その際に参照するファイル(ウィンドウ)の一例は下記の通りだったとします。
- メーラー
- 新規メール作成ウィンドウ
- メールアドレス一覧(顧客一覧や取引先一覧など)
- テンプレート一覧
- 場合によってはインシデント管理や過去のメールなどの対応履歴
- 添付ファイル(相手先に送る必要があるファイルなど)
パソコンでの業務がメインの職場に就職する前は、勝手なイメージですがキーボードをパチパチ叩く音の響きに長年さらされた壁はあちこちひび割れ、激しいマウスさばきの摩擦熱で煙があがりオフィスの景色は霞んでいる。 そんな風におもっていました。
しかし、実際は操作を最小限にして、操作ミスによるリスク減らし、作業スピード向上の改善に日々取り組んでいる職場が多いです。
メール1通作成する時も、画面の左半分にメールの新規作成ウィンドウを開いて、上記に挙げた必要なファイルを画面右半分に全て開きます。
後は『Alt+Tab』のショートカットキーでウィンドウを切り替えながらメール本文に貼り付けていくだけだったりします。
業務上、メールのやり取りは対応が決まっている事がほとんどなので、タイトルや本分は「テンプレート一覧」「過去のメール」から必要な文章をコピー&ペーストで済ませる事が多い印象です。
手打ちで入力するのは日付や相手の担当者名、こちらの担当者名などで、場合によってはインシデント管理や過去メールなどの対応履歴から必要に応じて書き加える事があるくらいかもしれませんね。
その後、必要な場合はファイルを添付して、最後に「メールアドレス一覧」のファイルから送り先のメールアドレスをコピー&ペーストします。(メールアドレスの入力は誤送信を避ける為に、確認も含めて最後に手を付ける職場が多かったです。)
この一連の流れでは、右手でコピーする範囲を指定するマウスのドラッグ操作と、指定範囲をコピー&ペーストする為の左手のショートカットキー操作がほとんどです。
イメージは、新規メール作成ウィンドウがパズルの枠で、ピースを取っては(コピー)枠にはめ込む(貼り付け)といった感じです。
ミス発生時の被害が大きい作業ほど、手打ち入力はしない傾向があります。
他によくありがちな例として、業務では「IDとパスワードの入力」や、サーバやネットワーク機器操作の為の「コマンドの入力」など、一文字づつ手打ちで入力する事を避ける、または禁止している職場が多いです。
これらの入力を手打ちで行っていると、職場内の手打ち警察にしょっ引かれて「てめぇ! ふてぇ野郎だこのすっとこどっこいが! これで手打ちにしてやらぁ」と、アイアンクローを食らう事になるとかならないとか─
手打ちによる入力を嫌うのは、もちろん作業ミスによる問題発生を防ぐ為です。
「IDやパスワード」も「コマンド」も業務に合わせた形で一覧表のようなファイルが作成されている職場が多く、それを参照しながら必要なものをコピー&ペーストです。
ここで紹介した例以外でも「Alt+Tab」のショートカットキー操作をメインにマウス操作を必要最小限に済ませられる作業は多いと思いますので、操作に慣れておいて損はありませんよ。
『Ctrl+C』でコピーして『Ctrl+V』でペースト
マウスのドラッグ操作など、選択した範囲を「Ctrl」キーを押しながら「C」キーを押す事でコピーします。
コピーした後は、貼り付けたい所を指定して「Ctrl」キーを押しながら「V」キーでいくらでも増産可能です。
前項でも記した通り、キーボードの手打ち操作を避ける職場が多く、コピー&ペーストが多用される傾向があります。
マウスでコピー範囲をドラッグ指定し、マウス右クリックで開いたメニューから「コピー」を選択して、任意の場所で再度右クリックのメニューから「貼り付け」を選択。 これでも十分実用に足ります。
ただ業種によっては作業スピードを求められる場合もあるので『Ctrl+C』でコピーしたあと『Ctrl+V』でペーストの癖を付けて置いた方がスムーズで早いです。
『Ctrl+C』『Ctrl+V』が使われるケース
前項と内容が重複してしまいますが、ID、パスワード、メールアドレス、コマンドの入力などは特に手打ちで入力する事が少ない傾向にあります。
特にコマンドなどは、入力ミスが重大な損失に繋がる事が多い為、やむを得ず手打ちで打ち込む場合があっても、一旦「テキスト ドキュメント」を新規で立ち上げて書き込み、ダブルチェック後にそれをコピー&ペーストするといった職場が多かった印象です。
また、メールの本文作成時でも、メールの内容が定時連絡の類だと、以前に送った内容とぼほ一緒というケースが多いので、アドレスからタイトル、本文まで直近の過去メールから全てコピー&ペーストで済ませて、日付や名前の部分だけを修正するといったケースもよくあります。
パスを使ったフォルダやファイルのショートカット作成
フォルダやファイルへアクセスする時に頻繁に参照するものなら「パス」から、ショートカットを作っておくと後の作業がラクです。
エクスプローラーの細長いバーを左クリックすると今開いているフォルダーの場所がどこなのかを示したパスと呼ばれる文字列が表示されます。
例えば上の画像だと「C:\Users\DODO\OneDrive\デスクトップ\shin\シロクマ\ウサギ\ラーテル\ピカイア」と表示されていますね。
これは現在参照しているフォルダの階層(場所)を示していて、左から「C:」がCドライブを示しており、続いて「¥」マークで区切る形でCドライブの中の「Users」の中の「OneDribe」の中の「デスクトップ」の中の「shin」の中の「シロクマ」の中の「ウサギ」の中の「ラーテル」の中の「ピカイア」というフォルダを開いている事が分かります。
このパスをコピーします。
次にエクスプローラーウィンドウかデスクトップ画面の何もない所で、マウスを右クリックしメニューを表示させます。
メニュー内の「新規作成」から「ショートカット」を選択し、開いたウィンドウの入力場所に先ほどコピーしたパスを貼り付けます。
次へを選択し、ショートカットの名前を決めて完了をクリックすればショートカットが作成され、これをダブルクリックすれば、フォルダの階層をたどらなくても簡単にアクセスできるようになります。
ファイルやフォルダのパスからショートカットを作成するケース
ファイルはフォルダに格納する形で管理されているケースがほとんどです。
業務で使用しているパソコンの場合、フォルダの階層が深くて目的のファイルまで辿り着くのにリスがクルミをかじるが如くマウスをカチカチカチカチ鳴らしながら何回も何回も左クリックしなければなりません。
例えば「〇〇研修用資料」というファイルに辿り着くには──
エクスプローラーを立ち上げて「ネットワーク」内の「192.168.1.10」内の「○○事業部」のフォルダ内の「○○第一製造部」内の「○○製造」内の「○○部門」内の「○○プロジェクト」内の「○○営業部」内の(怒)「OJT」内の「2020年度研修」内の(疲)「○○製造関連」内の(無)「基礎技術関連」内に(白目)やっと目的の『〇〇研修用資料』があったりします。
業務内容にもよると思いますが、参照するファイルがことごとく深い階層に置かれているケースは結構あると思います。
また、フォルダやファイルが整理整頓されておらず、フォルダを開くたびに過去に使われていたであろうフォルダやファイルが散乱していて、一見してはどれが目的のファイルなのか判断しづらい職場も多々あります。
パソコンを使った業務がメインの職場だと、最初は業務を覚える為の関連資料のファイル類と、業務を行う時に必要になるファイル類を直ぐに開ける様にパスからショートカットを作っておくと後がラクです。
先ほど紹介した右クリックのメニューからショートカットを作成する方法以外にも、フォルダやファイルをマウスの右ドラッグして任意の場所でドロップするとメニューが表示され「ショートカットをここに作成」を選択すればより簡単にショートカットを作成できます。
この方法ならファイルを直接開くショートカットが作れます。
こちらの方が簡単だとおもいますが、右クリックのメニューからショートカットを作成する方法の出番は多いです。
よくありがちなのは業務連絡として、この作業に関してこのファイルを参照してね! みたいなメールが来た時に、メール本文にパスが記入されているケースです。
他にも入社したての時、極まれにいる釈迦か菩薩のような優しい先輩が、社内メールで「このファイルはよく使うからショートカット作っておいた方が良いよ」と便利ファイルパス集みたいなメールを送ってくれる時にも一心不乱にパスをコピーしてはショートカット作成する事になると思います。
5S警察がくるぞー!! ファイルやフォルダーを片付けろー!
ファイル繋がりで余談になりますが、業種に限らずどこの職場に行っても言われる「5S」活動というものがあります。
「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」の5つの「S」で『5S』という事だそうです。
解釈は会社によって様々ですが、ざっくり言うと身の回りを綺麗に整えて作業ミスや事故を防いだり作業効率を上げる取り組みです。
パソコンでの業務がメインの職場では、デスク周りの清掃はもちろんの事 「デスクトップ画面」が5Sの対象になる職場もあります。
デスクトップ画面にフォルダやファイルが散乱していると、作業ミスの原因になるので「デスクトップ画面上にフォルダやファイルは〇〇個以下にして下さい。」とか「ファイルは業務内容ごとに分かりやすい形でフォルダーに整理しましょう。」といったお達しが来るかもしれません。
会社によって取り締まりが厳しい所、緩い所、差はありますが、デスクトップ画面がフォルダやファイルでいっぱいにならないように整理整頓しておいた方が無難です。
ちなみに、デスクトップ画面上に30個以上ものファイルやフォルダを散乱させていた事がきっかけで参照するファイルを間違える作業ミスをし、職場の5S警察取り締まりを厳しくしてしまったのは僕です。
「Ctrl+F」で検索
「Ctrl+F」キーで検索機能へのショートカットができます。
ブラウザ、Excel、Word、PowerPoint、テキストドキュメントなどなど、様々なアプリケーションで「Ctrl+F」を押せば検索機能にアクセスできます。
「Ctrl+F」が使われがちなケース
社会人になりたての時や、新しい会社に入社したての時は、調べものが多くなりがちです。
最初の内は業務に関する知識を得る為に、GoogleやYahoo!の検索にお世話になる可能性が高いと思いますが、調べものにあまり長い時間かけられない事がほとんどでした。
あまりダラダラやっていると、妙齢の綺麗なおねいさん(先輩)から「いつまでやってるの? このノロマ!」などと言われ(ご褒美ありがとうございます。)と先輩からの激を噛みしめながら焦って仕事する事になります。
調べたい事に対して、何かしらのホームページやらブログやらを開いた後、丁寧な説明を上から隅々まで読んでいる時間がなかったりするので、ページを開いたら「Ctrl+F」のショートカットで調べたい事をキーワードとして入力し、ヒットした所の前後をサッと読むと言った具合です。
業務に関して言えば、多くの場合、必要なデータをExcelファイルで管理されているの職場が多いのですが、大量に並ぶセルの中から1つのセルを見つけなければならない時も上から下まで1行づつ確認していると時間が掛かってしまいます。
「Ctrl+F」のショートカットから検索機能を使ってサクッと見つける方が早くて確実です。
他にも「作業要領書」「作業標準書」「作業マニュアル」「作業基準書」業種や会社によって呼び名は様々ですが、マニュアルの様な資料はPowerPointで作成されている場合が多いです。
PowerPointも「Ctrl+F」のショートカットで検索機能が使えますので、目的のページや場所へ素早く簡単に辿り着くのに重宝します。
知っていると得するショートカットキー
「Windowsキー+Shiftキー+Sキー」で指定範囲をスクリーンショット保存
※このショートカットキーはWindows10のみ使用可能です。
よくあるシーンとして「このウィンドウのこの部分だけをスクリーンショットして使いたい」という時にわざわざ「Altキー+PrtScnキー」でウィンドウをスクリーンショットしてペイントツールでトリミングする必要がありません。
「Windowsキー+Shiftキー+Sキー」を押せば、スクリーンショットする範囲指定を促されるので、保存したい部分を直接四角で囲って保存できます。 あとは任意の場所に貼り付けるだけですね。
「Windowsキー+Vキー」でクリップボード表示
コピーしたものはクリップボードに保存されており「Windowsキー+Vキー」を押すことで、クリップボードを表示し、過去にコピーしたものの中から選択して貼り付ける事ができます。
複数個所の同じテキストなどを何回もペーストするなら「Windowsキー+Vキー」でクリップボードを表示させて、コピーした物の一覧から選択して貼り付ける方が速い時もありますよね。
「Windowsキー+Dキー」
大量のウィンドウが開いている時にかぎってデスクトップ画面のフォルダを開きたい時ってありますが、そんな時にウィンドウを一つ一つ最小化するのが面倒です。
「Windowsキー+Dキー」を押せば、全てのウィンドウを最小化できるショートカットキーなので、知っていると地味に役立ちます。
「Ctrlキー+Zキー」
操作を取り消して元に戻すショートカットです。
例えば、テキストをコピーしようとしたら操作ミスでペーストして上書きしてしまった時などに「Ctrlキー+Zキー」を押せば元に戻す事ができます。
おわりに
この記事では、パソコン操作の多い業務を想定し、事前に知って慣れておくと就職先で役立つショートカットキーや操作、機能などを紹介してみました。
記事内で紹介したショートカットキーや機能は、パソコン操作に慣れていない時の僕が、先輩から「だらだら仕事してんじゃねぇよ。 こんなもんこうやるんだよ!」と、最初に教わった事を書いた次第です。
これらの操作に慣れた頃に「作業スピードは問題なし」との評価を頂いたのと、その後どこの現場にいっても使えるものだったので、誰かの役に立つのではないかと思い記事にした次第です。
OJTとは名ばかりで、人材育成に積極的じゃなかったり、細かい所は自分で覚えろとばかりに大雑把だったり、そもそも育成に慣れていなかったり、職人気質で俺の背中を見て育て系だったりと、計画的にしっかり教えてくれる職場は稀でした。
運悪くそんな職場に当たってしまい、パソコン操作ごときの些末な事がストレスの原因になって神経すり減らさない為の自己防衛として役立ったなら幸いです。
ここまで記事をお読み頂き、ありがとうございました。
コメントを残す コメントをキャンセル