たまにはヘッドフォンを付けて好きな音楽を大音量で流し、獅子舞いの如くヘッドバンキングをキメながら合いの手にシャウト! ストレス発散になってリフレッシュ出来ますよね?
世界保健機構(WHO)と国際電気通信連合(ITU)は、大音量で音楽を聴く若年層(12~35歳)二人に一人が難聴のリスクに晒されていると発表しました。 それに伴い音楽再生機器の使用について国際基準を公表するほどなので、自体を重くみているのが垣間見れます。
スマホやデジタルオーディオプレイヤー(DAP)の普及で、いつでも気軽に音楽を楽しめるのは素晴らしい事ですが、その所為で難聴になって音楽が聴き辛くなるのは本末転倒です。
難聴になると元には戻らない
WHOの公表した音楽再生機器の使用についての国際基準は大人で80dB(デシベル)で40時間が音量の限界としています。 80dBは電車内の騒音や、近くを通り過ぎる救急車のサイレン、などに相当する音量です。
外の喧騒やセミの鳴き声でも70dBほどだそうで、音楽を聴く際に喧騒に邪魔されたくなくて自然と音量を上げる事が多くなりがちですね。
そうなると難聴へのリスクが高まるとの事ですが、突発性のものなら気づきやすいので、すぐに病院で治療を受け悪化を防ぐ事もできると思います。
しかし日常的に聴く音楽では、一時的な軽い耳鳴りなどで難聴になる兆候を見逃がしやすく、気づいたときには仲間内での会話が自分だけ良く聞き取れていない場面が増えていたり、電話口で相手の言葉を聞きなおす手間が多くなってしまうかもしれません。
これが仕事の場面だと、ストレスが大きいですよね。
ミーティングの内容が自分だけ聞き取り辛くて、分かったフリをしながら何とか聞こえたり聞こえなかったりする断片的な情報から話の流れを推察しつつ必死で付いていかなくてはなりません。
電話での顧客対応時に数回聞き直す為に「恐れ入ります、こちらの電話の調子が悪くて─」なんて余計に気を遣いながら対応する為、電話の調子がずっとおかしい会社になってしまう可能性も無きにしも非ずです。
症状を感じた時には手遅れになっていて、元には戻らないとなると深刻ですね。
ノイズキャンセリングは聴覚保護の習慣を作る
ノイズキャンセリング機能を持ったヘッドフォンを一年近く使い続けていますが、この機能が生活にもたらした変化が『以前より音量設定が低くなった事』です。
ノイズキャンセリング機能を持たない普通のイヤホンやヘッドフォンで音楽を聴く場合、外の喧騒の中だと音量を高めに設定しがちで、70%~90%程度の音量で聴く事が多く、電車内の騒音の中では、音漏れしないギリギリの音量を攻めつつ60%~65%程度で騒音混じりの音で音楽を聴くのが当たり前でした。(外での音楽鑑賞は安全の為、周囲の目視確認を密にしましょう。)
ノイズキャンセリング機能を持つヘッドフォンの場合は騒音がカットされる為、40%程度の音量でもハッキリした音のディテールで音楽を楽しめるので、音量を高めに上げたとしても60%程度で周囲への音漏れの心配もなく気持ちよく音楽を聴いていられます。
また、ノイズがカットされると、静かな室内でも、電車内でもあまり変わらない似たような静かな状況になる為、音量の設定が何時でも一定になりました。 その所為か、以前と比べて低い音量でも満足できるようになり、たまにガンガン音を鳴らして聴きたいという時でも70%程度でライブ感を感じられるようになりました。
なんだか夏休みに田舎の祖父母の元にしばらく居たら味の薄い食事になれて、家に戻ったら味付けが濃いって話みたいになってしまいましたが、ノイズキャンセル機能を使う以前と後とでは、音に対する感受性が強くなった様に感じています。
つまり、大きな音を必要とせず音楽を楽しめる様に、適度な音量で聴く習慣が図らずとも出来上がっていた事に気づかされた訳です。
まとめ
ノイズキャンセリング機能をもったヘッドフォンやイヤホンは、高音質である事が前面に宣伝されていますが、ノイズキャンセリング機能が無くても高音質なモノは沢山あります。
音楽を聴く上での健康リスクを考えると、ノイズキャンセル機能をもったヘッドフォンの最大のメリットは耳に優しいという所ではないでしょうか?
最近は骨伝導の方式を取った鼓膜に負担の無いイヤホン、BoCoの「earsopen PEACE」が注目を集めている様です。
ヘッドフォンやイヤホンを選ぶ際は、耳の健康も考慮に加えて検討してみてはいかがでしょうか。
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