ウォークマンと言えば、CD音源や圧縮音源をハイレゾ音源に近づけてくれる機能「DSEE HX」が注目される特注の一つだと思います。
今回の記事は、前機種の「NW-A50」シリーズからディープ・ニューラルネットワーク（以下 DNN）を用いたAIを搭載した事で話題になった「DSEE HX」の紹介です。
「NW-A100」シリーズの特徴に、音質に対してハード面の作り込みの高さ、が挙げられますが、この高音質の為に作りこまれた「NW-A100」シリーズが『DNN』を用いてAIで進化を遂げた「DSEE HX」を使い、鳴らすハイレゾ相当の音は「NW-A50」シリーズより優れた音質に感じています。
ディープ・ニューラルネットワーク（DNN）で学習したAI
まずは「DSEE HX」がウォークマンに対してどの様に活用されているのか紹介する為、DNNやAIの簡単な説明をしますね。
AIは「人間の知能を模倣した機能を持つプログラム」で「人工知能」と呼ばれるものです。
この「人工知能」に何かを判断させるには、利用目的に対して、膨大な知識が必要になります。
膨大な知識から目的を達成する為の判断を下すまで、の学習方法（過程）の1つとして『DNN』があります。
DNNは車の自動運転機能などに使われていて、膨大な画像や動画のデータから学習した結果を、安全性の向上に利用されている例がありますが、SONYのウォークマンはこの技術を膨大な音楽データを元に学習させ、楽曲を高音質にさせる目的で利用しました。
AIを搭載したDSEE HX
「DSEE HX」は圧縮された音源のデータをハイレゾ相当にアップスケーリングする機能ですが、楽曲によって最適な「アップスケーリング」動作が違う為、AIが搭載される以前の「DSEE HX」は、5つのモードからアップスケーリングの動作方法を指定するものでした。（一部の機種のみ）
しかし2018年から「DSEE HX」にAIが搭載された事で、楽曲のデータをリアルタイムで分析し最適なアップスケーリングの動作を自動で行う様にバージョンアップされています。
NW-A100シリーズでは「DSEE HX」の機能をAIが自動的に最適な動作で行うために、DNNの学習方法を使っているので、音楽プレーヤーとしてはかなり先進的な試みでワクワクしますね。
「DSEE HX」の最適な動作をAIに実行させる（判断させる）為、DNNの学習方法では、人間で言うところの膨大な知識が必要になりますが、SONYは音楽レーベルである「ソニー・ミュージックエンタテインメント」がもつ豊富なハイレゾ音源を活用して学習させる事で、AIの精度を高めたそうです。
NW-A100シリーズで聴く「DSEE HX」の音
AIで動作する「DSEE HX」でCD音源や圧縮音源を聴いて「NW-A100」と「NW-A50」の差を大きく感じる所は、響きの良さです。
「DSEE HX」をONにすると、楽器の音に響きが生まれ、立体感がでるのですが「NW-A50」よりも「NW-A100」の方が響きかたにリアリティがあり、楽曲によってはライヴハウスなどの「空間」を感じるより立体的な音に変わります。
分かりやすい所だと、ドラムのスネアやハイハットやバスドラムが打ち鳴らされた時に感じる空間内の反響を感じられる為、まるでライブハウスで自分だけが聴いている様な贅沢な音に感じます。
「NW-A50」と「NW-A100」では同じ「DSEE HX」ですが、ここまでの差を感じるのは「NW-A100」に採用された上位モデルの ZXシリーズ と同じ「フィルムコンデンサー」や「大型高音質抵抗」の力が大きいのかなと感じています。
まとめ
今回は、SONYのワイヤレスイヤホン「WF-1000XM3」を使って「DSEE HX」の音を聴きこんでみた感想を記事にしましたが、『NW-A100』シリーズで「DSEE HX」をONにして流す音楽にはクリアで繊細な響きが感じられます。
その響きは、楽曲のジャンル、年代の古い音源や新しい音源などで聴こえ方に違いがあり、今まで聴きなれた音源が新鮮に感じられる面白い経験です。
特に圧縮率の低いCD音源（もしくは非圧縮）が聴いてて新鮮味を感じられましたよ。
ここまで記事をお読み頂き、ありがとうございました。
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