英語配列のキーボードを使うメリットは「慣れると使いやすい」です。

アナグラのshinです。

ここは日本ですから、パソコンのキーボードは日本語配列のものが主流なのは当然だと思います。

僕がこれまで出会った人の中に「英語配列」のキーボードを好んで使っている人は見たことないし、家電量販店に行っても「日本語配列」のキーボードばかり展示されています。

学校や会社でも、あてがわれるキーボードは「日本語配列」です。

こんな状況ですから「日本語配列」のキーボードに対する慣れが進むし、慣れ親しむほどに「英語配列」のキーボードは異質で使いづらそうなイメージが付いてしまっている気がしています。

そう考えてみると、よく「どっちの配列が使いやすいか」という話がありますが「どっちの配列のキーボードを先に使い慣れたか」の違いなのかもしれませんね。

使い慣れた道具からわざわざ使い難い「不慣れな道具」に買い替える人は少ないのが人情だと思いますから、そこも「英語配列」を使う人が少ない理由かもしれません。

でも、ちょっと待ってください。

僕も例にもれず「日本語配列」のキーボードを10年使い続けてきたのですが訳あって「英語配列」のキーボードを2年間使い続けていました。

結果的に、今では「日本語配列」「英語配列」どちらでも問題なく使える状態になったのですが、その上でどちらが使いやすいか挙げるなら、圧倒的に「英語配列」だと思うに至りました。

この記事は、そんな「英語配列」キーボードは諸刃の剣みたいな道具だよ? みたいな話です。

また、今現在なんの因果か「英語配列」に悪戦苦闘している方へ、使い方のヒントになれば幸いです。

(キーボードの主な用途はローマ字日本語入力で、基本的なブラインドタッチのタイピングが出来る事が前提の内容となっております。 人差し指だけで北斗百裂拳の如く高速タイピングできる人は達人です。 道具を選ぶ必要はありません。)

Enterキーが近くて押しやすい

英語配列のEnterキーは横長です。

ローマ字日本語入力の際、漢字変換後にEnterキーを押す動作が頻繁にありますが、Enterキーの形状と位置から押しやすいのは「英語配列」だと感じています。

「日本語配列」のキーボードでEnterキーの位置は、右手をホームポジションに置いた状態で小指の位置より右に2キー分隔てて配置されている為、手のひらを大きく開いて小指で押す必要があり長時間のタイピングになるほど手の負担が大きいです。

青枠がホームポジションのJキーに人差し指を乗せた時の指の位置です。

その為か、日本語配列キーボードをつかっている人のEnterキーの押し方をみていると、ホームポジションから手を離し「小指」か「薬指」で押している人が結構います。( 僕は指が短いので薬指でEnterキーを押していました。)

しかしこの押し方だと、手の負担が少なくEnterキーが押しやすい反面、ホームポジションを見失いやすい傾向があります。

「英語配列」の場合は、右手をホームポジションに置いた状態で小指の位置より1キー分隔てて右に配置されている為、軽く手のひらを開くだけで小指がEnterキーに届きます。

日本語配列と比べてEnterキーが近いですね。

「英語配列」のEnterキーは、形が長方形で細いので、押しにくそうなイメージがありましたが、右手の人差し指(ホームポジション)を軸に軽く手を開くと自然と小指がEnterキーの位置になるので、コンパクトな手の動きでもEnterキーが押せます。

ローマ字日本語入力の際、Enterキーが近くて押しやすいというだけの事ですが、作業がスムーズでラクになったと感じる所で、頻繁に押すキーなだけに打ち心地の違いは段違いで、英語配列が使いやすいと感じる一番の理由でもあります。

半角/全角キーの代わり 「Shiftキー+Capsキー」 が押しやすい

英語配列に変えた時、半角/全角キーがなくて戸惑いました。

「英語配列」に半角/全角キーなんてものは無いのですが「Shiftキー+Capsキー」を押す事で「日本語配列」独自の『半角/全角キー』と同様の操作になります。

慣れると 「Shiftキー+Capsキー」 の方がラクです。

「Shiftキー+Capsキー」 を押す時は、左手の人差し指をホームポジションに置いた状態から小指をShiftキーへ向けて軽く開くと薬指も自然とCapsキーの上にきますので簡単に押せます。

Altキー+`キー」でも切り替えられますが押しにくいので「Shiftキー+Capsキー」で切り替える使い方のほうがラクです。

恐らく「英語配列」で使用を挫折する理由の一つとして、半角/全角キーの切り替え操作で「Altキー+`キー」しか知らない事があると思います。(最初の頃、僕も知らずに面倒くさい思いをしながら押していました。)

実際、英語配列キーボードの説明書に「Altキー+`キー」の操作しか載っていない事が多いです。

慣れる前は、わざわざ2つのキーを押すのが面倒くさくてしょうがなかったのですが慣れると「日本語配列」の左上端まで指をのばさなくてはならない半角/全角キーを押すほうが面倒くさくなります。

「英語配列」の場合は2つのキーを押すといっても、左手をホームポジションから放す事なく、小指でShiftキー、薬指でCapsキーを押せるので、半角/全角キーの切り替え後の作業がスムーズです。

また、右手の小指でもShiftキーが簡単に押せる位置にあるので、Shiftキーは右手で押して、左手の小指でCapsキーを押すのもラクです。

これに慣れた頃には、実質1キーを押して切り替えるような感覚で「Shiftキー+Capsキー」を押す癖が付き、位置的にも近くて押しやすいです。

半角/全角キーでの切り替えも結構頻繁にある操作なので、手の大幅な移動が無くなる為「英語配列」が使いやすく感じます。

(ちなみに、日本語配列のキーボードではShiftキー+Capsキーでの半角/全角切り替えはできません。)

カタカナ/ひらがなキー、変換キー、無変換キーがない

個人的には無くても困らないキーです。

カタカナ/ひらがなキー、変換キー、無変換キーの3つが無い事で、「Altキー」がからむショートカットキーが押しやすいと思います。

「英語配列」の場合、スペースキーの隣にAltキーがあります。

手元を見なくても指で探りやすいです。

ホームポジションに手を置いた状態だと、親指がスペースキーの上にくると思います。 その状態から親指をスペースキーの端へと滑らせて最初のキーがAltキーなので、手元を見なくても分かりやすいです。

「日本語配列」の場合は、スペースキーの両隣は変換キーと無変換キーなので、Altキーを絡めたショートカットキーを押す際にミスタイプに繋がったり、確認で手元を見る傾向がありました。

そして、カタカナ/ひらがなキー、変換キー、無変換キーの3つがなくても特に困らないのが「英語配列」を使いやすいと思わせてくれた一因だと思います。

一応、カタカナ/ひらがなキーは「英語配列」の場合は「Altキー+Capsキー」でカタカナ入力になりますので、それで代用する事も可能です。(カタカナ入力とひらがな入力の切り替えはできません。)

変換キーと無変換キーを多用する使い方なら「日本語配列」がベストマッチな方だと思います。 日本語配列派のあなたにとっては僕は裏切り者かもしれませんが、どうか、どうか粛清だけは勘弁してください。

日本語配列から英語配列に慣れるまで

日本語配列との違いはキーにひらがなの表記や日本語独自の記号表記が無い事と、記号の配置が違う事です。(表記がされていないだけで、ちゃんと「」や¥など打てます。)

よく使うものとして「」、@、¥、+、()など、日本語配列のキーボードとは配置が違うので、いつもの調子で打ち込もうとして「どこだ? どこだ?」と探す事になり「英語配列」使い始めの時期はストレスでキーボードに真空飛び膝蹴りを食らわせてへし折ってやりたくなります。

記号の配置に加えて、半角ローマ字入力とローマ字日本語入力の切り替えがまったく違う所も、慣れを必要とする所です。

ですが、これらの違いに慣れるまで長時間かかる訳ではなく、キーボードを打つ作業が多ければ多いほど短くすむと思います。

日本語入力の作業を1日6時間から8時間行う環境だったのですが、1日で操作に迷わなくり、3日後くらいには何の違和感も無く使っていました。

もしかしたら、キーボードでの入力作業なんてたまにしかないという方は慣れるまで時間がかかり、使い難いと感じる期間が長くなるぶん、挫折しやすいかもしれません。

しかし、一旦慣れてしまうと「Shiftキー+Capsキー」でのローマ字日本語/英語入力の切り替えや「Enterキー」の位置と形状のお陰で、ホームポジションから指が離れる機会が減り、結果的にタイピングしていてラクに感じます。

英語配列は使い慣れるほど地味にダメージ(デメリット)がある

「英語配列」のキーボードに慣れて気付いた事は「日本語配列」のキーボードと比べて『ホームポジションをほとんど崩さない(離れない)でタイピングしやすい』事です。

「日本語配列」と「英語配列」のどちらも慣れてしまうと、違いを感じるのはキーの有無や配置では無く、打ちやすさでした。

どちらも使っていて大差ないなら、打ちやすい方がいいと思い「英語配列」のキーボードを使うに至った訳です。

それでも「英語配列」をおすすめしない理由は、一般的ではないからです。 それ故に慣れれば慣れるほどダメージが大きくなります。

一般的に「日本語配列」がメイン

「英語配列」に慣れてしまっても、会社や学校では基本的に「日本語配列」のキーボードを使う事が多いと思います。

もしかしたら、自宅では「英語配列」を使って、会社や学校では「日本語配列」を使うといった状況になり、その差異がストレスになる可能性があります。

その状況も長く続けば、悟りが開けて両方使える賢者になりますが、そこまで努力する必要がない事柄ですよね。

売ってるのも大体「日本語配列」

「このキーボードいいな! 買おう!」と思ったら大体「日本語配列」しかないというのもありがちです。

家の近くに大型家電量販店が2店舗あるのですが、売り場には「日本語配列」のキーボードしかありません。

Amazonでゲーミングキーボードなどは「英語配列」が選べる事が多いのですが、メカニカルキーボードはカチャカチャ音が気になるから嫌だ、とか言っていると結局選択肢が狭くなってしまいます。

安くていい物が増えて欲しい……

カチャカチャ音がうるさくなくて、作りがしっかりしてて、Bluetooth接続できて、などと自分に合った条件を足せば足すほど、高額なものだけが候補に残ったりします。(日本語配列なら条件を満たしたコスパのいいものが結構あります。)

気付いたら「英語配列キーボード難民」ですよ。

「英語配列」にチャレンジするなら

このキーボードを使いたい、と思えるものがあって且つ会社や学校などで、自分の愛用するキーボードを持ち込んでも許される環境なら、一貫して「英語配列」を使えるので、試すには絶好の環境だと思います。

「英語配列」「日本語配列」どちらも使いこなせる賢者を目指すのですか? そうですか、いばらの道を行くのですね。 ならあなたを止めるものは何もありません。

おわりに

「英語配列のキーボードを使っているよ」と言うと「使い難くない?」とか「ちょっと使ってみたけど合わなかった」といった声をよく聞きます。

「日本語配列」から「英語配列」に買い替えた時のイライラとストレスといったらキーボードの配置や使い方で引っ掛け問題だされているような感じなので、給食で牛乳のむと必ず笑かしにくる奴くらいイライラしますよね。

でも、状況的に「英語配列」を使い続けるしかなかったお陰で慣れるまで使う羽目になったのですが、慣れたら「日本語配列」の方が若干使いにくいなと感じる様になっているのに気付いた事が切っ掛けで記事にしてみました。

ホームポジションをキープしやすいという事は、手の動きがコンパクトになるので、手の小さい人や、僕の様に腱鞘炎の人にも使いやすいかなとも思います。

「慣れる前の使いにくさ」で切り捨ててしまうにはもったいないなと感じる良さがありますよ。

ここまで記事をお読み頂き、ありがとうございました。

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